事業継続計画(BCP)を

策定していますか?

投稿日:2022年9月7日

 事業継続計画(BCP)とは、地震や洪水などの自然災害の発生、感染症やサイバー攻撃といった緊急事態に遭遇した際に、会社のダメージ・損害を最小限に抑え事業経営の早期復旧を図るために、会社や社員各人が行動すべきことを定めた計画をいいます。

 北海道内企業の計画の策定状況は、大手調査機関の調べによれば、既に計画を策定済である企業は、現時点で未だ約2割程度となっています。一方で、約5割の企業が策定していないという状況にあります。

 令和元年(2019年)から、事業継続計画(BCP)の策定を進めるため、国は中小企業が策定した事前計画を認定する事業継続力強化制度を定めました。この認定を受けると、減災設備に係る税制優遇補助金申請時に加点を受けられることができます。(北海道内の認定数は、現在約1,600件。)

 地震だけでなく、今年は北海道内でも大雨による水害が頻発しています。万一の備えのためにも、また実際に災害が発生した際に速やかに業務が復旧できるよう、計画の策定に取り組みませんか?

事業継続計画(BCP)策定の主なポイント
  • 計画策定は、策定チームを編成し統括するリーダーを決める。構成員は、各部署の責任者かそれに準ずる者が望ましい。
  • 自社が行っている業務全てを洗い出す。業務の中で災害・緊急事態が発生した場合でも速やかに復旧すべき業務の優先順位を決める。
    優先順位の決め方は、自社にとっての業務の重要性のほか、復旧への時間、人員体制の確保など、物理的側面も考慮して決める。
  • 災害発生時は、全ての業務をすぐに復旧させることは困難なので、優先順位の低い業務は勇気を持って行わないことが重要。まずは優先順位の高い業務に人、モノ、お金の資源を集中させる。
  • 実際に災害が発生したとき、誰が何を担当するのか定める。夜間など営業時間外に災害が発生した場合も想定して、連絡体制、会社への参集方法も定める。
  • 地震はすぐに対応しなければならず、水害・雪害は比較的事前に対応準備ができるため、個別に対応手法を定めることが望ましい。

 事業継続計画(BCP)策定に取りかかると、現在の業務内容全てを把握するきっかけになります。計画策定には、現経営者が中心に行うだけでなく、後継者の方も是非、策定チームのリーダーとなり参画されるといいのではないでしょうか。

 当事務所では、事業継続計画(BCP)策定に係るご相談を承っております。お気軽にご連絡ください。